ご挨拶

第18回日本集団災害医学会総会・学術集会は、兵庫県災害医療センター・神戸赤十字病院が主催させていただくことになりました。

2011.3.11に地震、津波、原子力災害を起こした東日本大震災は、2012.6.20現在死者1万5863人で、現時点でも不明者2949人、避難者34万6987人がおられ、いまだに被害の全貌が解明できていません。

9月には台風23号が紀伊半島を中心に死者73人不明者20人を出す洪水災害を引き起こしました。この1年数カ月の間にも日本列島は、竜巻、洪水等の局地自然災害や無謀運転等により多数傷病者が出た人為災害が多発しています。

日本集団災害医学会は1995.1.17に起きた阪神淡路大震災の教訓を踏まえ、その翌年に発足した伝統のある学会です。

神戸では、第14回日本集団災害医学会が故石井昇神戸大学災害救急医学教授の会長で2009年に同じ神戸国際会議場で開かれて以来2回目です。

2012.1.17は石井先生が最終講義「道半ば!! 難しきかな 救急の道」をされた日でした。こういった思いを込めて今回のテーマを1.17から3.11~何を学びどう備えるか~とさせていただきました。

東日本大震災では、DMATをはじめとする救護班の早期投入、固定翼機による広域搬送や多数へリコプターの活用といった阪神淡路大震災時にはできなかったことができ、1.17の教訓を生かすことができました。しかし情報の混乱、水、食料、下水設備等の提供、医薬品、医療資機材の供給やその後の救護活動に関しても反省すべき点が多々ありました。こうしたことを多方面から検証、研究し、発表していただくことで新たな知見が生まれ、シームレスな災害医療システムを構築することができ、来るべき首都直下型や東海、東南海地震、富士山大噴火のような巨大広域災害に備えることが可能になると考えます。

同時に多発している局地(近隣)災害への備えをそれぞれ検証、研究し、発表していただき、災害救急医療システムを改良していくことで、予期せぬ竜巻等の自然災害や大規模事故、NBCテロ災害等の人為災害にも対処できると考えます。

一般演題、ポスターセッションに加え、シンポジウム6、パネルディスカッション4、ワークショップ5、を用意しました。ぜひ応募してください。

2012年6月
第18回日本集団災害医学会会長
小澤 修一
神戸赤十字病院 院長/兵庫県災害医療センター 名誉センター長

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