会長挨拶

日本外科代謝栄養学会の第50回学術集会を平成25年7月4日~5日、東京都千代田区の一橋講堂(学術総合センター)にて開催させて頂くことになりました。

本学会の前身「術後代謝研究会」は1965年(昭和40年)に「外科手術前後における患者の代謝・栄養管理の研究成果を自由に討論する」事を目的として、第1回が開催されました。昭和56年の第18回学術集会より『日本外科代謝栄養学会』に移行し、本年で第50回目の学術集会を迎えます。本学会は、代謝栄養や外科侵襲学の分野で特に深い議論ができる学会として私も長年参加し、多くのことを学ばせて頂きました。

このように大変伝統ある本学会の第50回学術集会会長を担当させて頂くことになり、大変光栄に存じます。改めて、皆様方に厚く御礼申し上げます。

さて、今回の学術集会のテーマは、「代謝栄養学、侵襲学の50年の進歩と新たなる飛躍」と致しました。50回という節目において、これまでの多くの研究成果を総括し、新しい知見に対する議論を深めていただければと思います。このようなことから、おそらくこの会の設立にも多大なる影響を与えたと考えられるTPN(完全静脈栄養)の開発者、Stanley J. Dudrick 先生に50周年記念講演をお願い致しました。招請講演では、ここ数年来関係を深めてきている、韓国外科代謝栄養学会会長のHae M. Jeon先生、企画理事のJae-Moon Bae先生をお迎え致します。また、教育講演を中国静脈経腸栄養学会の副理事長Han Ping Shi先生にお願い致しました。

シンポジウムには高齢者手術の問題をとりあげました。我が国では急速な高齢化が進んでいることは周知の事実で、高齢者手術は今後益々増加してゆくことが予測されます。これまでも、手術適応やその後の術後合併症発生率などについて多くの議論が行われてきましたが、術後のQOLや自立性維持などの観点から、高齢者の侵襲に対する生体反応、代謝・栄養状態等の特性を考えた更に深い議論が必要と考えられます。この分野に特に造詣の深い、福岡大学の田村教授に基調講演をお願いしました。ワークショップでは本学会が精力的に展開しているESSENSE project(Essential strategy for early normalization after surgery with patient’s excellent satisfaction)を取り上げました。術後回復促進のために必要な生体侵襲反応の軽減、栄養摂取、身体活動の早期自立などについて各種術式ごとに議論を深めていただければ幸いです。

例年のごとく、International symposiumやアミノ酸学会との合同セッション、JPEN推薦論文セッションも企画しています。またはじめての試みといたしまして、医師以外のメディカルスタッフのセッションを企画しました。 本学会員は大多数が医師で構成されていますが、昨今盛んになっているNST活動などを通じて代謝、栄養、侵襲などに興味をもつメディカルスタッフの方々に是非発表していただき、本学会が追求している研究分野の裾野が広がることを期待致します。さらにスポンサードセッションとしては、4つのランチョンセミナーとイブニングセミナー、共催セミナーがそれぞれ開催されます。
この度は皆様方の御陰をもちまして、特別講演など含めて、おそらくこれまでで最も多い141演題を採択することができました。学術集会当日の活発な討議が楽しみです。会場は東京都心に位置し交通の便もよいところです。皆様方の参加を心よりお待ち申し上げます。

7月5日と6日には、同会場にて医師を対象としたNST医師教育セミナーも開催されます。Stanley J. Dudrick 先生には、ここでもTPNに関する特別講義をお願いしており、大変貴重な機会が得られるものと考えます。

最後になりましたが、本学術集会の企画およびプログラム編成にご尽力いただきました海堀昌樹先生、宮田剛先生、長谷部正晴先生、康祐大先生、深抦和彦先生、櫻井洋一先生、また多岐にわたり御指導いただきました理事、監事、評議員をはじめとする諸先生方に厚く御礼申し上げます。

開催概要

会  期
2013年7月4日(木)~7月5日(金)
開催会場
学術総合センター
〒101-8430 東京都千代田区一ツ橋2-1-2
Tel:03-4212-3900
学会テーマ
"代謝栄養学、侵襲学の50年の進歩と新たなる飛躍
-Fifty years of progress and searching for new breakthrough in the field of host response, nutrition and metabolism-"
会  長
福島 亮治(帝京大学医学部外科学講座)
事 務 局
帝京大学医学部外科学講座
〒173-8605 東京都板橋区加賀2-11-1
Tel : 03-3964-1211(代表)/内線:33617(33702) 
Fax : 03-5375-6097
E-mail : JSSMN50@med.teikyo-u.ac.jp
運営事務局
株式会社日本旅行ECP営業部内
〒105-8606 東京都港区新橋2-20-15 新橋駅前ビル1号館3階
Tel : 03-6891-0231  Fax : 03-6891-0232
E-mail : jsmn_50@nta.co.jp
このページのトップへ